地域医療連携・個人情報記録

個人健康情報記録 (Personal Health Record : PHR)の推進

我々は、地域医療ネットワークシステムの一応用例として、PHRの開発と推進に取り組んでいます。特に新しい標準データ交換規約であるFHIR®を用い、様々な情報連携やアプリケーションのプラットフォーム構築を試みています。

厚労省科研費補助金

複数の電子カルテシステムとPHRビューワーを含めた各種Webサービスとの連携のためのクラウド医療連携プラットフォーム構築に向けた研究
「次世代医療情報交換標準規格FHIRを用いたPHR統一プラットフォームの開発」

現在Personal Health Record(PHR)は民間企業ベースのサービスに基づいた日々の健康情報の蓄積が一般的ですが、本来健診や採血検査結果、処方データなど医療機関における臨床情報を共有し、個人の生活情報と紐付けることで、健康増進や疾患増悪防止に役立てることが理想です。それが可能となれば、PHRを介した生涯にわたる個人データが一元管理されることとなり、より有効な臨床データとしての2次活用も期待されます。そのためにはPHRにおけるデータ項目の標準化およびデータ送受信の互換性の担保が重要と言えます。本研究では、Standardized Structured Medical Information eXchange version 2(SS-MIX2)を介したデータ共有から開始し、その後次世代医療情報交換標準規格FHIRを用いた互換性の確立と対象データの拡張を進め、PHRの統一プラットフォームを構築することを目的としています。日本医療情報学会FHIR課題研究会は早くから実装に向けて準備を行っており、本研究はそのメンバーらと協力しながら進めています。

全県型医療情報連携ネットワークを用いた農村・離島住民の健康管理サポートの実践

医療資源が乏しい地域に対し、心疾患・脳血管疾患・腎疾患のリスクをもつ患者さんに専門医の介入がどういう効果を生じるかAMED研究費(H27-29)を頂いて検討しています。MMWINに加入している診療所において、上記リスクを持つ患者さんをランダムに介入・非介入群に分け、専門医の早期介入を行います。遠隔診療に基づく病気の重篤化を防ぐことや予後改善、健康増進のガイドライン策定を目指します。

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