標準化

標準化推進

FHIR ®研究会(日本医療情報学会課題研究会)

次世代医療情報交換規約であるFast Healthcare Interoperability Resources (FHIR) ®の 実装、活用を目的として、日本医療情報学会課題研究会であるFHIR ®研究会を開催しています。

現在、厚労省科研費を頂きFHIRを用いたPHRのプラットフォーム構築を進めています。

日本循環器学会(JCS)標準SS-MIX拡張ストレージ出力フォーマット
Standard Export datA forMAT(SEAMAT)

標準ストレージ形式であるSS-MIX2 (Standardized Structured Medical record Information eXchange)は、異なるベンダーカルテシステムからの情報であっても同一のルールで保存できる利点があります。その利便性から、現在多くのプロジェクトで使用されてきています。SS-MIX2は標準ストレージと拡張ストレージとに大別され、病名や採血検査結果、処方など、標準コードとひも付けられた構造化データは標準ストレージに保存されます。一方、拡張ストレージはそれ以外を対象とするため、専門性に特化した部分を含む大半の検査・治療データはほとんど該当します。従って、今後のデータ活用を鑑みれば、拡張ストレージの構造化や整備は不可欠です。循環器内科領域において、まずは心電図や心臓超音波検査、心臓カテーテル、核医学検査等、循環器検査・治療のレポートフォーマットを定めるべく、国際標準化推進団体IHE-Jと協力し活動しています。本フォーマットは循環器学会標準としてStandard Export datA forMAT(SEAMAT)と名付けられ、平成26年度日本循環器学会(JCS)理事会の承認を得た上で、平成27年度にリリースされました (http://www.j-circ.or.jp/itdata/jcs_standard.htm)。日本循環器学会IT/DB委員会でも継続的に議論されています。今後も全国への普及を目指し、各方面のご協力を得て、実現したいと思っています。

医療画像データ収集事業に用いる情報システム構築ガイドライン

平成29~31年度に日本医療情報学会がAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)から委託を受けて「診療画像等医療情報抽出・管理のあり方に関する研究」を実施しました。成果は「医療画像データ収集事業に用いる情報システム構築ガイドライン」として発表し、分担者として参加しました。

アレルギー情報の標準化

アレルギー情報の共有は医療安全上とても重要なことですが、その取り扱いのルールは定まっていません。現状把握をする目的で、平成24-25年度の厚労省科研費を頂き、全国600床以上の病院にアンケートを行いました。結果、アレルギー情報の内容や取り扱いのルールが個々の施設によって異なること、電子カルテにおけるアラート機能においても統一がとれていないこと、国レベルで共通した概念の確立を期待する声が多いことなど現状の問題点を明らかにしました。これは本邦だけの問題ではなく、国際的に標準化の進んだ海外の施設においても同様の限界があります。本研究の結果をもとに、東北大学病院において多職種メンバーによる議論を行ってさらに問題点を深めた後、実際に病院情報システムを改善、継続的に活動中です。

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